手軽に使えて習得も比較的容易なのに処理能力はかなりスゴいのがFileMaker。しかし、これほど誤解されているソフトも珍しいというくらい、世の中には間違った情報が出てしまっています。 そんな誤解やウソ情報に惑わされないで、道具としてしっかり役立て、仕事の効率を上げ、少しでも早く帰宅できる業務態勢を作りましょう!
まずは認定デベロッパに聞こう
FileMakerは「とっつき」の良いソフトなだけに、直感でもある程度のものを作ることができてしまいます。自分で使うものならそれでもある程度はかまわないのですが、ヨソ様からお金をいただくプロとしてやっていくには、そうした経験や直感だけでは困ります。 では一般の方から、その開発者が本当のプロなのか単なる我流の塊なのかはどう区別したら良いでしょうか?それは単純明快、その人が「FileMaker認定デベロッパ」の資格を取得しているかどうかで、はっきりとわかります。 この「FileMaker認定デベロッパ」資格は全国で気軽に受験でき、内容もFileMakerでデータベース開発を行っているなら必ず知っておかねばならないものばかりです。資格を取ったからといって一流の証にはなりませんが、この資格が取れていない人はプロの開発者や講師とはいえない、というレベルのものですから、最低条件として考えるとよいでしょう。
FileMakerの性能における誤解
これは各所に書いていることですが、FileMakerはバージョン2.1まではいわゆるカード型と呼ばれる構造で、バージョン3で始めてリレーショナルデータベースになり、バージョン7以降でさらなる機能アップを果たし、100名規模のワークグループでの本格活用にも使える実力となりました。 しかし、いまでもバージョン2.1時代の印象を引きずってしまっている人が少なからずおります。ITのプロでも誤解している人が多々おります。たとえばデータベースとしてのデータ処理能力はマイクロソフトのAccessよりFileMakerのほうが、特に処理可能データ量という点において数段上であるにも関わらず、同等もしくはAccessのほうが上と誤解して話す方もおられます。 このあたりは、ぜひご自身の目でしっかりと確かめ、自分の尺度で判断をしてください。
リレーション構造の誤解
FileMakerはバージョン7になったときに、リレーション構造が大幅に変わりました。そしてこの変革に合わせて、データベース開発側の組み方も変革し、ある種の手法が定着してゆきました。しかし、このあたりをちゃんと学ぶ機会が限られていたこともあり、そうした一般的となった手法を無視して組んでしまう事例はまだあります。
『修復』機能に対する誤解
先日あるFileMakerユーザーの方から聞いたのですが、FileMakerのプロと目される方から「ファイルが破損して開けなくなったら『修復』をして使ってください」と言われたそうです。これは対応法としては絶対に絶対に間違いで、こんな対処をしていては仕事上の重要なデータを消失することになります。 そうしたウソのアドバイスをする人が存在してしまうのは大変残念なことです。皆様も、正しい情報を見分ける眼力を持ってください。